投資を始めたい人に贈る絶対抑えるべき経済の基本原則

投資

投資をしてみたいという人はいつの世も一定の人数がいます。
しかし闇雲に実践しても学べることは多くありません。
ちょっとのお金で金融商品の買い方などを実体験してみるのは良いと思いますが、それが済んだら基礎知識を抑えておきましょう。

また、FIREの民を目指すにあたって、さほど高度な金融知識は必要とされない、というのは事実だと思います。
ただし本記事の内容は高度どころかめちゃくちゃ初歩の初歩なので、ぜひ抑えてください。
本格FIREを目指すならむしろまだ全然足りないと思いますが、ファーストステップにはなるはずです。

リスクとはマイナスの意味ではない

リスクという言葉を誤解している人は多いです。
ハイリスクハイリターン・ローリスクローリターンの本当の意味を言います。
リスクとは危険性のことではありません。リスクとはブレを意味します。
専門的にはボラティリティ(騰落率)という言い方もしますが、価値が跳ね上がる可能性が高い商品は、同時に価値が暴落する可能性も高い、いわば「将来的にありえる価値の振れ幅が大きい」ことを意味します。
また、逆にローリスクローリターンな商品は「将来的にありえる価値の振れ幅が小さい」事になります。
これを鉄則としてまずは覚えてください。上振れも下振れも含めてリスク、なのです。

ファイナンスにおけるリスクとは、予測不可能性のことで、一般的には投資家は予測不可能なことを嫌います。
リスク(値動き)は小さく、リターン(収益)が大きい商品をみんなが必死で探すので、たいていの場合リスクとリターンは見合った水準で落ち着きます。

これがローリスクハイリターンな商品はない。の理由になります。

シャープレシオに注目せよ!

シャープレシオとは、リターン(利回り)を標準偏差(値動きの幅)で割った数値を言います。
シャープレシオは高ければ高いほど好ましく、値動きの幅が小さいわりにリターンが良いことを指します。

つまり前項の結論を言い換えると、投資家はシャープレシオが高い商品を求めている、ということです。

投資信託などであれば過去のシャープレシオは公開されていますので、ちょっと見てみると良いです。
もちろん過去のシャープレシオが今後も継続して実現する保証はありません。

レバレッジとは

レバレッジとは英語でテコのことですが、投資の世界では借金を意味します。
なぜ借金が梃子なのかというと、借金を使うことで値動きの幅を大きくすることができるからです。
例えばどういうことかというと100万円を2%で運用すれば2万円の運用益ですが、1億円なら200万円になるということです。

で、あれば2%未満の金利で資金を調達することができれば、その分儲け幅も大きくすることができる、というわけです。
この利ざや(調達金利と運用金利の差)のことをイールドギャップと言い、不動産投資はこのイールドギャップを得ることが基本戦略になります。

また株やFXなどの金融商品ではお金そのものを担保にして借金ができるので、まさしく拡大鏡として、利益も損失も倍増させることができます。
ここで大事なのは損失の額もテコの力で大きくなるということ。

稼げると確信しているなら、原則的には借金をしてでも投資するべきです。
多くの企業が無借金経営でないのは、利益率を確保できるのであれば投資額を大きくしたほうが儲けが大きいということを実践しているからです。
ただ投資の目的が老後資金や子供の教育資金の運用といった、リスク許容度が低いものである場合レバレッジは掛けないようにしましょう。

私自身のポリシーはどうかと言うと事業投資はレバレッジ可ですが、個人資産の運用ではレバレッジは掛けていません。

インフレレートとリスクフリーレート

インフレというのは簡単に言えば通貨の価値が下がることです。
利息というものがこの世にある以上、通貨の流通量は年々増えざるをえないため、長い目で見れば通貨の価値というものは下がらないと経済的にはまずいです。
ただインフレは自らの資産を守るという上では厄介な現象です。

年間2%貨幣価値が減少=インフレレート2%=物価2%上昇と言うのですが・・。
この時あなたが資産を年利2%で運用できれば、実際の資産価値(購買力)は変動しません。
“資産を守る”とは、最低インフレレート程度の利回りで資産運用することです。

物価をなるべく安定させることも国家の役目ですが、景気を増進させるにはインフレ気味のほうが良いとされていますし、歴史的には人間の通貨はインフレ一直線です。
そのため資産を持つ人間にとって資産とは、ほうっておくと目減りするものであり、価値を減らさない資産運用は至上命題と言えるでしょう。

リスクフリーレートとは

リスクフリーレートとは、リスクを負わなくても狙える金利のことです。

そんな都合の良いものがあるのかと思われるかもしれませんね。
しかし金融工学ではしばしば数式の中にリスクフリーレートが登場します。この時リスクフリーレートには自国債の利回りを使う(代入する)のが通例となっています。

つまり国債のリスクを実務上0とみなすわけです。

もちろん国債にも財政破綻リスクがある以上、リスクが無いわけはありませんが、まぁ少なくとも例えば円を基準に考えるとき、日本国債はリスク0とします。

とするとリスクフリーレートは2018年現在だと、個人向け国債の適用金利で0.09%ですね。
実は色々と法律の兼ね合いがあって、個人向け国債は今かなり美味しい商品になんですが、ここでは割愛します。

まとめ

  • リスクとは値段のブレのこと
  • 高いシャープレシオを狙え
  • ローリスク・ローリターン/ハイリスク・ハイリターンは原則崩れない
  • レバレッジ(借金)をすると、リスクリターンを拡大できる
  • インフレレート以下の利回りで運用していると実質的に損。デフレなら0%の利回りでも得
  • 自国債はリスクフリーレートとして扱って良い

こんなところですね。
金融の基本中の基本ですが、学校で習うようなことではないのですが、これぐらいは抑えておかないと流石に投資や資産運用の話をする以前の問題ですので、大前提となりそうなところだけまずはまとめました。

この記事を書いた人
キャメル

30代男性独身のフリーランスのFIREを目指す民。
プログラミングとゲーム、イラストを描くのが趣味のマイルドオタク。

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